この記事はこんな人におすすめです。
- 利益商品を見つけても値崩れして結局利益が出ない
- 利益確定のタイミングがわからない
- 何を仕入れたらいいのかわからない
楽天市場でせっかく仕入れた商品が、いざ売ろうとした時に利益がほとんど取れない。
楽天ポイントせどり経験者なら一度は経験したことがあるはずです。
なぜこんなことが起こるのか?それは
価格差しか見ていないからです。
じゃあ、他に何を見ればいいのか?
結論から言うと
今後その商品の相場が上がるかどうか
です。
詳しくは本文で解説しますが、今仕入れて即売りで利益の出る商品は値崩れが起こります(ライバルが増えやすいため)。
これが想定できているか否かでせどりの成績は劇的に変わってくるはずです。
本記事ではせどり歴3年の私が失敗しない仕入れ基準を解説しています(実際の商品を例に解説しています)。
この記事を読んで、「今、利益の出る商品」よりも「これから、利益の出る商品」を見つけることの重要性をぜひ感じてください。
仕入れる際は出口戦略を考える
仕入れ基準は出口戦略によって変わる
出口戦略とは「いつその商品を販売するか?」です。
今回解説する仕入れ基準は
(自分の考える)出口戦略によって全く異なる。という点は覚えておいてください。
具体的には
- 1ヶ月以内には売りたいのか?
- 半年くらい寝かして売るのか?
仕入れる際は最低限このくらいは考えておきましょう。
1ヶ月以内に売ろうと思ったけど、値崩れを起こして利益出なくなったからとりあえず売らずに価格が戻るまで待とう。
これは最悪です。
価格が戻ってくる根拠があればOKですが、運否天賦に任せて商品を寝かすのはもはやギャンブルになっています。
1ヶ月以内で売り切る戦略
1ヶ月以内に売り切るということは、商品によっては損切りするケースも出てきます。
なぜなら、仕入れてすぐに利益の出る商品はライバル達も同じように狙っているからです。
そういった商品は必ずといっていいほど、値崩れを起こします。
よほど穴場商品でない限り、基本「スピード勝負」になることは頭に入れておきましょう。
仕入れた商品全てで利益を出そうなんて考えを持つと取り返しの付かないことになるので注意してください。
損切りができずに、どんどんキャッシュ(現金)を減らし挙句の果てには「クレジットカードの支払いができない。どうしよう。。」
これに陥ってせどりを辞める人は大勢います。
損を確定するのは誰でも辛いです。
ですがせどりを続けていくためには損切りをしてでも、次の仕入れに回す現金が必要になります。
損切りになっても大丈夫です。トータルでプラスに持っていきましょう。
私も毎月損切りしています。
ちなみに1ヶ月以内で売り切る戦略は「2ヶ月」や「3ヶ月」に期間を変えてもOK。
戦略を立てることの本質は、自分の定めたルールでトータル利益が出せるかを検証することだからです。
半年くらい寝かせる戦略
一時的に相場が下がっても、価格が戻ってくる根拠があれば半年寝かせるのはアリです。
もちろんキャッシュに余裕がある人はそれ以上寝かせてもいいですね。
この戦略は若干中級者向けにはなりますが、未来の相場を読むことができればせどりは劇的にイージーになります。
コツは市場全体の在庫数と相場をできる限り把握することです。
次項の「仕入れ基準を満たしている商品」と併せて
- ネットで購入できる店舗はどのくらいあるのか?(楽天やYahooショッピングで購入できる一般セラーの店舗は除く)
- ネットで一番安く買える店舗はどこか?また、いくらで購入できるか?
これらを調査して、購入できる店舗があと数店舗または0。となれば、今後その商品の相場は上がっていく可能性が高いと言えます。
キャッシュに余裕のある人はぜひチャレンジしてみてください。
商品を長期で投資する手法についてはこちらで解説しています。
【貯金よりも商品投資(寝かし)】せどりを資産運用として考えたら負ける訳がない
2つ以上の出口戦略
出口戦略を2つ以上持っておくことで勝率は跳ね上がります。
要は今すぐ出品して、売り切ることができればそのまま利確。
反対に売り切る前に値崩れが起こってしまったら、一定期間寝かして価格が戻ってきたタイミングで利確。
このように2通り以上のケースを想定して仕入れられれば、それぞれに「保険」の機能を担わせることができます。
私が考える出口戦略はほとんどがこのパターンです。
例を挙げて解説していきましょう。
楽天ポイントせどりは参入者が増えてきたこともあり、利益の大きく取れる商品は大抵値崩れを起こします。
2022年7月19日にケーズデンキで36,282円で仕入れました。
SPU:9倍
ショップポイント:9倍
実質仕入れ値:30,300円
※買い周りや39ショップなどのポイントはここでは割愛します
仕入れた時のAmazon価格は約42,000円。この価格で売れれば販売手数料と送料を引いても6,000円くらいの利益が出る計算でした。
ですが、こんな激アツ商品を皆がスルーするでしょうか?
価格差だけを見てせどりをしている人なら間違いなく飛びつく商品です。
私はこれを見つけた時点で、急激に出品者数が増えるとわかりました。
実際に出品者数を見てみましょう。
20人弱しかいなかったのが、数日で50人以上になっています。
出品者数が増えるとどうなるか?
基本的には1日でも早く売りたい出品者たちが値下げバトルを繰り返して、価格の暴落が起こります。
実際の価格推移も見てみましょう。
42,000円ほどで売られていたのが、最安で36,000円まで価格が落ちていっています。
そうなるとこの商品を仕入れた楽天ポイントせどらーたちはどう思うでしょうか?
「やばい、値崩れを起こしてきた!薄利でもいいから早く売ってしまおう!」です。
実際、36,000円付近で出品していた出品者が20人ほどいました。
36,000円で売ってもほとんど利益が出ない中、多くの出品者がここで売ってしまっていますね。
こんな感情がモロにグラフに反映されています。
やがて出品者数が減っていくと共に価格は戻っていきました。
一言で言うと、仕入れる時に価格差しか見ていない人たちは一時的な値崩れに耐えられません。
誰でも損はするのが怖いので、少しでも利益が出るうちに売ってしまいたい。このように考えるのは普通です。
しかし「その商品が今後どうなっていくのか?」この予測が立てられるようになれば、値崩れなんて全く怖くありません。
ちなみに私はこの商品を9/6に47,000円で販売しています。
販売手数料、送料など諸々差し引いて利益は約11,000円です。
とはいえこの商品、もちろんこのまま下がり続ける可能性もありました。
ですが、私は高確率で価格が戻っていくと予測できました。
その根拠は
- 廃盤商品
- 人気商品
- 購入した店舗(ケーズデンキ)が売り切れになった
- 市場在庫が既に少ない(他のネットショップを見ても実質3万円くらいで仕入れられるのはケーズデンキだけだった)
このような仕入れ基準に関しては次の章で解説していますのでご覧ください。
仕入れ基準を満たしている商品
これから相場(価格)が上がっていく商品を見極める上で重要なポイントをまとめています。
これらは仕入れる際に組み合わせるとより強力な仕入れ基準となるはずです。
人気商品
人気商品であることは最も外せない仕入れ基準です。
売れたら利益の出る商品でもそれが売れなければ利益は出ません。
何を言ってるんだ。そんなの当たり前だろって思いますよね。
ですがそんな当たり前のことを言う理由は
売れない(売れ行きの悪い)商品を仕入れるのはせどり初心者がよくやるミスだからです。
Amazonで販売するなら必ずKeepaを使ってください。
メルカリで販売するなら必ず「sold out」の数を数えてください。
初心者の人は月に20〜30個以上売れている商品を仕入れ対象にするくらいがいいでしょう。
Keepaの機能4選 【これだけを見ろ!】見方や使い方を画像付きで解説!
廃盤商品
廃盤商品は「メーカー生産が終了した商品」を指します。
メーカーが生産を終了したということは、それ以上市場に在庫が補填されることはありません。
基本的には時間の経過と共に、価値(相場)は上がっていく傾向にあります。
注意点として、いくら廃盤商品でも
- 需要が低い
- 市場在庫がまだまだある
※市場在庫は大手ショップなど販売店の在庫状況を指します
このような商品は価格が上がるまでに時間がかかるので注意してください。
大手ショップの多くが在庫切れ
商品知識のない初心者の頃は在庫を持っている大手ショップが1〜2店舗くらいになったら仕入れ始めてみるのがいいでしょう。
ほとんどの大手ショップで在庫がまだまだあるのに、その商品のAmazon価格だけが上がっていくことはまずありません。
一時的にAmazonの価格が上がっていてもすぐに是正されてしまうでしょう。
大手ショップとは
家電であれば
- ヨドバシカメラ
- ビックカメラ
- ヤマダ電機
- ジョーシン
- エディオン
- コジマ
おもちゃであれば
- トイザらス
- イオン
- あみあみ
- 駿河屋
などがあります。
大手のショップは在庫をかなり持っています。
これらのショップが売り切れにならないことには、市場在庫がまだまだ潤沢にあるということです。
下記に在庫を持っている大手ショップの数とリスク、難易度についてまとめています。
仕入れるタイミング | 商品の集めやすさ | リスク | 難易度 |
大手ショップの全ての在庫が切れたら仕入れる | 集めにくい | 低 | 低 |
大手ショップの半分の在庫が切れたら仕入れる | まあまあ集められる | 中 | 中 |
大手ショップのほとんどの在庫がある | いくらでも集められる | 高 | 高 |
最初は数を集められませんが、慣れてくると全ての大手ショップが売り切れになる前に仕入れられるようになります。
自分のリスク許容度と相談して、仕掛けてみましょう。
明らかに安い商品
廃盤商品や大手のショップで在庫が潤沢にある場合でも、一時的に特定の店舗のみで安く販売されている場合は仕入れ対象になります。
「特定の店舗」がポイントです。
いろんな店舗が同じようなセール価格で出品している場合は、仕入れないでください。
Amazon最安値と価格差があっても必ず値崩れを起こします。
ある特定の店舗でしか安値で販売されていない場合、値崩れのリスクを最小限にできます。
こちらは私が実際に仕入れた「嵐のBlu-ray」です。
希望小売価格6,299円の商品が、TSUTAYAオンラインで1,899円(70%オフ)で売られていました。
私はこれを72枚仕入れて(TSUTAYAでは一度に9個までしか購入できませんが、繰り返し購入できます)そのうち10枚ほど4,000円で販売しています。
2022年9月現在では3,000円ほどに値崩れを起こしていますが、今でも十分利益が出ます。
TSUTAYAでは既に売り切れ、かつ他の店舗でも最安で4,000円台でしか販売されていません。
このことから、すぐに相場は4〜5,000円台に戻るだろうと予測を立てています。
他の店舗で同様のセールが行われなければ、1,899円で仕入れたこの商品は損切りになることはまずないでしょう。
【特定の店舗でしか安売りされていなかったのに、3,000円にまで値崩れした理由】
結論、シンプルに在庫量が多かった。です。
ネット通販で最も安く大量に仕入れられたのはTSUTAYA(1,899円)でしょう。
しかし、ここまで大幅な割引にしただけあって在庫量がかなり多かったです。
事実、売り切れるまでに1週間はかかっていました。
メーカーの再販が一定期間空く商品(廃盤商品でない場合)
廃盤でなくともメーカー再販時期が一定期間空く場合、それまで価格(相場)は基本上がり続けます。
商品の相場は、市場在庫数によって決まるからです(※需要の高い商品に限ります)。
例えばこの商品はメーカーからの再販が起こるまでずっと高値を更新し続けていました。
しかし2021年9月ごろに極端な量の生産が始まり、一時7,000円ほどにまで値下がりしています(過去最高は2万円)。
私は2021年4月ごろに9,000円ほどで仕入れて、再販が起こる1ヶ月くらい前までに全て売り切りました。
メーカー再販情報の取り方は
- メーカー公式HP
- 販売店の入荷予定時期
これらから確認できます。
大手量販店で在庫状況が「お取り寄せ」となっていた場合、下の画像のように入荷予定時期を教えてくれる場合もありますね。
商品の情報を常に追える余裕のある人はチャレンジしてみる価値があるかもしれません。
再販されるまでには確実に売り切っておく必要があるのでそれだけは注意してください。
常に最悪のケースを想定しておく
損切り額
私が商品を仕入れる際に必ずやっていることは最大損失額の計算です。
せどり初心者の方は必ずこれをやってください。
なぜそんな計算をしておく必要があるのか?
最大損失額を予め決めておくことのメリットは
- 損切りするときに迷わない
- 想定範囲の損切り額であれば、心のダメージが少ない
- 自分のリスク許容度を認識できる
です。
先ほど例に挙げた「嵐のBlu-ray」。
72枚仕入れましたが、その際も最大損失額を計算しています。
具体的にはAmazonでの最安価格が2,000円を切ったら全て損切りすると決めていました。
もし72枚全てを2,000円で販売することになった場合の損失額を求めてみましょう。
※Blu-rayはAmazon販売手数料が15%です。
Amazon販売手数料:330円(販売手数料15%+消費税1.5%=16.5%)
送料:200円
梱包材:30円
2,000円(販売価格)ー 330円(販売手数料)ー 200円(送料)ー30円(梱包材)ー 1,889円(仕入れ値)= ー449円(Blu-ray1枚あたりの損失額)
1枚あたり449円の赤字なので、72枚になるとトータル32,328円の赤字になります。
この損失額(リスク)に対して見込める利益額(リターン)の方が圧倒的に大きいと考え、一気に72枚を仕入れるに至りました。
もちろん実際の最大損失額がシミュレーションの値を超えてしまうことだってあります。
そうなったらそうなったで、事前のシミュレーションが甘かったということで次の商品の際に修正すればOKです。
これを繰り返しやっていると、損切りになってもショックを受けないですし全てが想定通りに進むようになります。
寝かし期間
最大損失額に次いで、仕入れる際にやるべきことは「いつまでに売り切るか」です。
これも初心者の人は仕入れる際、考えてください。
いつまでに売り切りたいのかを記録しておかないと、ダラダラ商品を抱えすぎたまま永遠に現金化できない。という現象が起きてしまうからです。
ちなみに想定しておく期間は短いに越したことはありません。
ただし期間が短すぎると難易度が高くなるので、ある程度幅を持たせると良いでしょう。
私の場合、参考までに。
半年〜1年以内に価格が上がってくると予想した商品があるとしましょう。
半年経った時点で自分の思った通りの値動き、市場在庫数になっていなければ1年を待たずして全部売り切ってしまいます。
もう少し様子を見たら上がってくるかもしれないのに、なぜそんなことをするのか?
理由はシンプルで
もうどうなるかわからないから。です。
過去にも全て売り切った途端、価格が上がってきて悔しい思いをしたことがあります。
しかし、たまたま価格が上がったとしてもそれはギャンブルに勝っただけです。
自分のマイルールに従って行動する方が判断にかかる時間も短縮できます。
Amazonで急に出品できなくなる
これまで普通に販売していた商品が突然出品できなくなる。なんてことはよくあります。
理由は
- カタログが削除される
- 出品規制が急にかかる
こうなってしまうとメルカリなどの別販路で捌くしかありません。
私はダイソンの商品で「カタログの削除」「出品規制」両方を経験し、1商品で3〜4万円損失が出てしまいました。
出品規制の解除方法はこちらの記事をご覧ください。
当時、Amazonで出品できなくなることだけは想定していなかったのでショックでしたね。。
まとめ
- 仕入れる際は、必ず出口を考える
- 今利益の取れる商品よりも、今後上がってくる商品の方が稼げる
- 仕入れ基準の最低条件は「人気商品」
- 常に最悪のケースを想定して仕入れる