この記事はこんな人におすすめです。
- 仕入れた商品をなるべく高く売りたい
- Amazon販売を始めたいけど何から手をつけたらいいかわからない
- せどりで月5万円でもいいから稼ぎたい
楽天市場やYahooショッピングで商品を仕入れたなら、販売先はAmazonがぶっちぎりでおすすめです。
ECサイトの中でも国内No.2の売上実績を誇るAmazon。日本人の3人に1人が利用しています(国内No.1は楽天)。
Amazonで販売することのメリット・デメリットをまとめました。
主にフリマサイトでの販売と比較して
【Amazonで販売するメリット】
- 商品の売れるスピードが早い
- 高値で取引できる
- 価格交渉が不要
【Amazonで販売するデメリット】
- 月額5,390円かかる(大口契約の場合)
- 審査がある(アカウント作成時や真贋調査など)
- 出品規制を解除しないと販売できない商品がある
いろいろ書きましたが、デメリットを考慮した上でもAmazonでの販売はやる価値があります。
本記事ではAmazon販路のみで年商4000万円の運営者が、Amazon販売の全てをこの一本に凝縮して解説しています。
有料級の内容となっていますので是非最後までください。
Amazon販売の前にすること
出品アカウントの作成
Amazonで商品を販売するには「購入アカウント」とは別に「出品アカウント」が必要になります。
必要なものは
- パソコン
- メールアドレス(gmailなどのフリーメールを新規で作成してもOK)
- 免許証(無ければ、パスポートまたは戸籍証明書でもOK、マイナンバーカードは❌)
- クレジットカード明細PDFまたは銀行明細PDF(必ず印刷画面を提出、スクショは❌、クレジットカード明細PDFの出し方は楽天カードを例に、印刷画面の出し方を下記事(画像付き)で解説しています。)
以上が準備できたら、下記の記事よりAmazon出品アカウント作成を進めてください。
【初心者向け】Amazonセラー出品アカウント作成方法 画像付きで手順を解説!
配送設定の変更
アカウントが作成できたら、すぐに出品したいところですが、必ず初期設定を行っておきましょう。
ここでは配送設定についておすすめの設定方法を解説します。
結論から言うと、変更する設定は全部で4つです。
- 海外からの購入制限をかける
- 北海道・沖縄・離島は送料を別途請求する
- マケプレお急ぎ便のチェックを外す
- 出荷作業日数を変更する
変更方法はこちらの記事で解説していますのでご覧ください。
【Amazon配送設定】変更しないと大変なことに!おすすめの設定を紹介!
グローバルセリングの解除
グローバルセリングとは「日本のAmazonから海外販売ができるサービス」のことを指します。
販路が拡大できて一見良さそうに見えるのですが、デメリットがあります。
- 国ごとに毎月約5000円の手数料が発生する
- トラブルが発生した場合に書類提出で不備が多い(海外なので全て英語でやり取りする必要があります)
結論、初心者の方はグローバルセリングは不要です。
不要なのですが、勝手にグローバルアカウントを開設されていることがあるので、必ず手動で解除してください。
※2022年現在、勝手にグローバルアカウントを開設されるようなことがなくなりました。
Amazonセラーセントラルの右上部分(仕様変更により、表示される場所が異なります)の「マーケットプレイス」が「1」になっていればOKです。
ここに「2」以上の数字が表示されていると、日本以外の国でのアカウントが開設されていることになります。
必ず「1」になっていることを確認してから始めましょう。
商品をAmazonへ出品する
商品登録の仕方
いよいよ商品を出品していきましょう!
Amazonでは基本、1商品につきカタログは1ページです(稀に1商品、2ページ以上のカタログが存在します)。
要はAmazonで買い物する場合、同じ商品であれば同じページから購入する必要があるってことです。
楽天市場やYahooショッピングはショップ毎に商品ページがあるので、ここが大きく異なりますね。
FBAで出品する場合は、商品登録をして(FBAへ発送するための)納品プランを作成します(FBA出品の仕方については後述しています)。
自己発送で出品する場合は、商品登録をして在庫数を1以上にすれば、すぐにカタログへ反映されます。
- 商品が売れたら自動で購入者に発送してくれる
- カートを取りやすい
- すぐに出品できる
- 悪質な返品に対応できる
尚、同じカタログ商品をFBAと自己発送両方で出品することはできないので注意してください。
物理的には可能なのですが規約違反になるので、どちらかを取り下げて出品するようにしましょう。
商品登録の仕方についてはこちらの記事から詳細をご覧ください。
規制解除のやり方
Amazonで商品登録をしようとすると、「出品申請」という表示が出てきて、書類をいくつか求められることがあります。
実はAmazonは何でも出品できるという訳ではなく、メーカー毎(あるいはカテゴリー毎)に制限をかけています。
全ての商品ではありませんが
メーカー別 → SONYやPanasonic
カテゴリー別 → おもちゃの積み木(レゴなど)や局所用製品(外用剤)
などの出品規制が新規セラーにはかけられています。
出品規制の解除方法についてはこちらの記事で詳細を解説していますのでご覧ください。
FBA出品の仕方
Amazonで商品を販売する際、出品する方法は大きく2パターンに分けられます。
- FBA出品
- 自己発送(で)出品
FBAを聞いたことがない人のために簡単に説明します。
FBAとは
注文を受けた商品の梱包から発送、決済まですべてAmazonが代行してくれるサービス
のことを指します(FBAはFulfillment by Amazonの頭文字を取ったものですね)。
要は、Amazonの倉庫に自分の商品を予め納品しておけば、売れると同時に(Amazonが)勝手に購入者に発送してくれます。
マイ自動販売機みたいですよね。
FBA出品の仕方についてはこちらで詳しく解説しています。
自己発送(で)出品の仕方
自己発送(で)出品とは、商品が売れたら自宅から発送手配をするやり方です。
追跡番号さえあれば、どんな発送方法でもOKです(発送方法については後述しています)。
FBAを使わない分、自宅で商品を保管しつつ、注文が入ったら基本2日以内に手配しないといけません。
自己発送で出品の仕方についてはこちらの記事をご覧ください。
商品登録から始めてすぐに出品することができます。
Amazonで商品が売れたら
FBAの商品が売れたら
FBAで商品が売れたら・・・何もやることはありません。
利益額を眺めてニタニタしておきましょう。
FBAで売れた商品の利益計算の仕方は後述しています。
自己発送の商品が売れたら
初心者の方は、マーケットプレイス ヤマト運輸配送サービスを利用すれば良いでしょう。
本サービスを利用すると、通常よりも基本的には割安で発送することができます。
但し、発送個数が月250箱未満の場合は
- ネコポス→クリックポスト(※2022年12月31日まではネコポスの方がお得)
- 宅急便コンパクト→営業所持ち込み宅急便コンパクト
にした方が安くなります。
このように「マーケットプレイス ヤマト運輸配送サービス」を利用する方が、高くなる配送パターンもあります。
しかし、同じ値段(あるいは同じくらいの値段)であれば本サービスを使うべきです。
理由は2つ。
- 伝票を書かなくて良い
- 集荷をしても料金が変わらない
自分の時間も大切にしましょう。
むしろ少し高くても利便性を考えるとヤマト運輸配送サービスを利用した方がいいですね。
「マーケットプレイスヤマト運輸配送サービス」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ヤマト運輸配送サービスは安い? Amazon自己発送するなら絶対使うべき理由 【結論:安い!】
それでもヤマト運輸の配送サービス以外を利用する場合はこちらの記事を参考にしてください。
本記事ではあまり触れていませんが、佐川急便に交渉するのもアリです。
月10個以上発送できれば、特約を結べるようになっていたかと思います。地域によって料金は異なりますが。
お願いするだけならタダなので、ぜひ一度試してみてください。
売れた商品の利益を計算する
FBAシミュレーターで計算
FBAシミュレーターはAmazonで商品を販売する際の手数料や利益を計算できるツールです。
商品によって販売手数料が8〜15%までと様々なので、覚えられないうちはこちらを利用しましょう。
使い方は非常にシンプルで、検索窓のASINコードを入力すれば商品毎の利益計算ができます。(ASINコードは商品ページの「詳細情報」に記載されています)
Google Chrome拡張機能 : Amazon FBA Calculator Widget
この拡張機能を入れると、Google Chromeで開いたAmazonの商品ページからFBAシミュレーターにワンクリックでアクセスできるようになります。
無料ですのでぜひ導入してみてください。
但し、FBAシミュレーターと実際の利益は少し異なるので注意してください。
こちらの記事で詳しく解説しています。
トランザクションの見方
Amazonセラーには仕入れ値を入力する欄などはありません。
なので入金額から仕入れ値(自己発送なら送料も)を差し引いて自分で計算する必要があります。
商品毎の入金額はトランザクションより確認することができます。
トランザクションはセラーセントラルトップページの「レポート」→「ペイメント」→「トランザクション」の順に進んで確認してください。
販売数が少ないうちは面倒に感じませんが、販売数が増えてくると商品毎に入金額を確認するのはかなり手間になってきます。
そこで便利なのが、プライスターです。
プライスターを入れていると、自動で利益額を計算してくれます。
但し、月額5280円(税込)かかるので初心者の方はいきなり導入しなくて大丈夫です。
ある程度慣れてきたら導入を検討しましょう。
マーケットプレイス ヤマト運輸配送サービスの送料を確認
マーケットプレイス ヤマト運輸配送サービスの送料は売上金から天引きなので、毎月いくら掛かってるかわかりません。
トランザクションの情報をもとに指定期間毎の送料合計を出すことができます。
こちらの記事の通り進めて確認方法を習得してください。
Amazon自己発送 ヤマト運輸配送サービスの送料をまとめて(1ヶ月単位で)確認する方法
Amazon販売でのトラブル
FBA商品の返品対応
Amazonの規約上、原則として商品到着から30日以内の返品・交換を承わるようになっています。
運営者がFBAを利用しなくなった理由の一つがこれです。
特にFBAで出品した商品は購入者からの返品要求があった場合、Amazon側から自動的に承認されてしまいます。
30日以内なら開封済みでも全額返金されてしまうので、出品者は大赤字です。
このルールは異常ですよね?
運営者は2021年にトータル約45万円の返品を受けて(ほとんど開封済み)泣く泣くFBAでの出品を辞めました。
だからと言ってFBA出品を全く勧めない訳ではありません。
FBAで出品した商品の返品対策を以下の記事にまとめています。
かなり悪質な返品事例を紹介していますので是非ご覧ください。
自己発送商品の返品対応
FBA出品と違い、自己発送での出品は返品が来ても返金額を出品者側で決定することができます。
運営者の場合、購入者都合の返品であれば
- 未開封品=全額返金(送料は購入者負担)
- 開封済み=半額返金(送料は購入者負担)
- その他商品の状態に応じて返金額を調整
といったように規則を定めています(あくまで運営者の返金ルールです)。
返品を承認する前に、購入者へこの規則に則って返金する旨を伝えておく必要がありますが、これでトラブルになったことはありません。
返品依頼は何十件も来ていますが、上記の返金ルールを提示すると開封済みの状態で返品されることは皆無となりました。
下記の記事を参考に返品対応を実施してみてください。
返品手順は7つ!【Amazon自己発送】返品対応と返金額の決め方
低評価を付けられた場合の対応
Amazonで販売をしていると、必ずいつかは低評価が付いてしまうと思っておいた方が良いでしょう。
低評価が付く理由は大きく2つです。
- 出品者側に非があるパターン
- 購入者から理不尽に付けられるパターン
低評価を付けられると、確かに落ち込みます。
しかし、落ち込むのは今やれることを全てやってからにしましょう。
理不尽な低評価は削除をすることができますし、(出品者側に非があるパターンで)削除できなかったとしても
低評価を利用して逆にショップの信頼度を上げることだってできるんです。
詳細はこちらの記事に譲りますが、起こってしまったことを悔やむのはやめて、すぐに次の行動に移しましょう!
【2022年完全版!】Amazon購入者から低評価を付けられたら?
真贋調査の対応方法
真贋調査は名前の通り、「本物か偽物か」をAmazon側が出品者に調査することを指します。
新規のセラーに比較的多く調査が入る傾向がありますが、購入者からのクレームなどによって調査の対象になることも。
基本的には、商品を仕入れた際のレシートや領収書があれば大丈夫です。
しかし真贋調査は対応を間違えれば、アカウント閉鎖に追い込まれることもあります。
例えば絶対にNGなのは、メルカリなどのフリマで仕入れた商品を販売することです。
これは一発でアカウント閉鎖になりますので注意してください。
真贋調査についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
近日公開!
知的財産権の侵害
Amazonでの知的財産権に関わる販売ルールとしてこんなものがあります。
「メーカー(ブランド)や正規代理店が販売を許可していない出品者が、商標登録された商品を売ってはならない」
これを見たとき「そんなのどこのメーカーからも許可得てないから、何にも出せないじゃん!」って思いました。
もちろんそんなことはなく、直接許可を得ていなくても販売できるメーカーの商品はいくらでもあります。
考え方としては、基本的にはどんな商品も出品できるが、中には出品できない商品もある。
くらいの認識でOKです。
あとは仕入れる際に、Keepaを確認すれば99%知的財産権の侵害は回避できます。
Keepaの機能4選 【これだけを見ろ!】見方や使い方を画像付きで解説!
それでも知的財産権の侵害でメーカーからクレームが来た場合は、素直に謝罪してすぐに出品を取り下げましょう。
知的財産権の侵害を回避する方法や実際にメーカーから連絡が来た場合の対処方法はこちらの記事からご確認ください。
近日公開!
アカウントバンの回避方法
Amazon販売をやっていく中で、最も避けたいのがアカウントバンです。
アカウントバンになる原因は
- アカウントヘルスの低下 ※
- 規約違反
- レビュー操作
- 真贋調査を放置
- その他、法律違反
などがあります。
※アカウントヘルスは「出荷遅延率」「出荷前キャンセル率」「追跡可能率」「お届け予定日の配達率」「購入者からの低評価率」などが挙げられます。
万が一アカウントバンになると
- 90日間の売上金が凍結される(出金できない)
- FBA在庫が一気に返送される
このような仕打ちを受けてしまうので、絶対に回避しましょう。
アカウントバンにならないための対策、なった後の対応方法についてはこちらの記事で解説しています。
近日公開!
保留攻撃
Amazonのライバルセラーや単なるイタズラによって、「保留攻撃」をくらうことがあります。
Amazonにおける「保留」とは購入者により注文はされているけれども、支払いが完了していない状態を指します。
通常であれば、数分で「支払い完了」になりますが、長ければ数日間「保留中」のことも。
なぜこのような状態になるのか?
決済エラー(使えないクレジットカードを使うなど)やコンビニ決済を使った場合はすぐに支払いが完了しないためです。
購入者が支払いを完了してくれれば「保留中」は解消されますが、最大で21日間継続されます(それ以降は自動的にキャンセルとなる)。
この仕組みを利用して、故意に「保留中」にすることを「保留攻撃」と呼んでいます。
対策としては、購入者へ直接連絡をして「購入意思を確認する」ことくらいしかできません。
「いついつまでにご返信をいただけなかった場合は、恐れ入りますがキャンセルとさせていただきます。」とメッセージを送信することが今のところ最大限できることです。
販売機会を損失してしまうことは、非常に悔しいですよね。
これもAmazon販売をやっていく上で想定しておくべきことだと割り切っていきましょう。
まとめ
- Amazonは国内No.2の売上実績を誇る(日本人の3人に1人が利用)
- フリマよりも売れ行きが遥かに良い
- FBAは便利な反面、悪質な返品対策が難しい
- 配送設定は必ず手動で変更する
- (自己)発送方法は基本マケプレヤマト配送サービスを利用する
- あらゆるトラブルは想定の範囲内にしておく